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平成20年第376回定例会(第4号) 名簿 開催日:2008-12-18
平成20年第376回定例会(第4号) 本文 開催日:2008-12-18

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  1. 白石市議会 2008-12-18
    平成20年第376回定例会(第4号) 本文 開催日:2008-12-18


    取得元: 白石市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-11
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1      午前10時開議 ◯佐藤英雄議長 おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。  現在における出席議員数は21名でありますので、定足数に達しております。  本日の会議は、お配りいたしました議事日程第4号をもって進めます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯佐藤英雄議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において1番沼倉昭仁議員、21番鈴木康弘議員を指名いたします。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  日程第2 一般質問 3 ◯佐藤英雄議長 日程第2、市政に対する一般質問を行います。  これより順次質問を許します。  最初に、18番制野敬一議員。    〔18番制野敬一議員登壇〕 4 ◯18番(制野敬一議員) おはようございます。  通告に従いまして質問をさせていただきます。  市長は、今議会冒頭、にぎわいのあるまちづくりの一環として観光事業の推進を提言されました。そこで、観光事業について市長のお考えをお伺いいたします。  ことし10月から実施されています仙台・宮城デスティネーションキャンペーンも終盤になりました。新聞、テレビ等での報道では、全体的に地震などによる風評被害により思うように客足が伸びず、特に宿泊客は予想を下回ったとのことでありましたが、その中において、三陸地方とこの県南地方は多くの観光客に足を運んでいただいたとの中間結果が出ているようです。  白石も戦国武将ブームで、白石城、歴史館、武家屋敷など片倉小十郎に関連する入場者数が、11月末現在で前年対比で31%増、1,200万円の増収で5,000万円以上の売り上げがあったと聞いております。また、テレビコマーシャルの影響は本当に大きいもので、温麺の売り上げも、JR東日本で制作した吉永小百合出演コマーシャルが放映されてから急激な伸びを示しているとの情報もあります。それに各団体が創意工夫を凝らしたいろいろなイベントを実施し、多くの皆さんに来ていただいたことは、大変喜ばしいことです。市内を歩いていても、久しぶりににぎわう白石を感じたのは私だけではないと思います。
     すべての詳しい数字や状況を把握してはおりませんが、前年のプレキャンペーン、そして今回のデスティネーションキャンペーンの本番と、この2年間の成果をどのようにとらえておられるのか、まず市長の率直な感想をお伺いいたしたいと思います。  次に、今後の観光事業の展開についてお尋ねいたします。  今回、多くの方々に白石を訪れていただきました。この盛り上がりを今後につなげなければせっかくの事業も意味がありません。これまで培ってきた経験をもとに、さらにこの観光事業を推し進めていかなければならないと思います。  私も、以前、南九州の方を観光したときに、本当にきめの細かい観光事業を行っていると感じてきました。「これが、名所」と思われるような場所にも立派に看板が立っていて、ガイドが詳しく説明し案内しているのです。観光に対するとらえ方は、私たちも学ぶものがあると感じてまいりました。  観光客のニーズも最近変わり、大型バスでの観光より、家族、夫婦、仲間などいわゆる少人数で気軽に、そしてのんびりした旅行スタイルに変化しつつあります。  白石にはまだ未整備のまま埋もれている名所史跡がたくさんあります。駐車場の整備、立て看板などの設置、道路の改修など今後計画的に整備をし、さらに観光開発を進めなければならないと思います。  民間でも多くの特産品の開発など、それぞれの立場で市民の皆さん方の創意工夫が大きな力となっていることは大変力強いことです。今後、地場産品を有効活用し、さらなる横のつながりを強化することによって、もっともっと観光事業の発展が期待できると考えます。それにより、市内各所を周遊し、最後は温泉でゆっくり体を休めてもらえるような、そんな企画も今後検討していかなければならないと考えますが、市長、いかがでしょうか。  また、今回のキャンペーンは、仙台・宮城という大きな地域と、JRというこれまた日本有数の企業と共同企画で行われたイベントです。JRを交えたキャンペーンは終わりますが、今後、県内を初め隣接する他の市、町との連携を図りながら、お互いの特色を生かした来年以降の取り組みについて具体的な方策、方針があるのかどうかお尋ねいたします。  最後に、このキャンペーン中、多くの観光客を迎え入れました。推測ですが、満足度100%とはいかないところもあったと思います。例えば駐車場がわからない、案内標識が不足している、道路が狭いなど、観光客から寄せられた数多くのご意見、ご要望などのこれらの課題を今後どのように生かしていこうとしているのか。まだキャンペーンは終了したわけではありませんが、観光客の視点に立った今後の対策としてどのように展開していこうとしているのか、市の取り組みをお尋ねし、私の質問を終わります。 5 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 6 ◯風間康静市長 おはようございます。  お答えを申し上げます。  この仙台・宮城デスティネーションキャンペーン、議員がご指摘のとおり、報道では県南エリアが前年を上回ったとの発表がありました。ただ、キャンペーンはまだ途中で全体的な集計は出ておりませんが、これまた議員がご指摘のとおり、全国的な戦国武将ブーム、またJRのCMの効果によりまして本市への観光客は着実に伸びております。これもDCの成果だと思っております。これもJRを初めとする関係機関と連携を図りながら白石の魅力を広く紹介するなどPRに努めた結果であり、関係の皆様方に深く感謝を申し上げる次第でございます。  また、今までの観光というと、どうしても観光事業者など一部の人々だけが対応するといったイメージがありました。しかし、それでは一過性のものとなり成果が期待できないとの思いから、本市におきましてもいち早くこの仙台・宮城デスティネーションキャンペーン白石推進協議会を立ち上げて、官民一体となった取り組みを展開してきた結果だと思っております。  その結果、民間の協力による城下広場花壇への花の植栽や、白石城、壽丸屋敷などを中心としたさまざまな団体によるイベント等が開催され、まちのにぎわいを創出することなど確実に成果は上がってきたと思っている次第でございます。  2点目の、今後の展開、未整備の名所旧跡の整備計画ということでございますが、名所旧跡の整備につきましては、昭和55年から57年度の3カ年で史跡のまち整備事業を実施して、市内の史跡を18のルートに分けて観光客が周遊できるよう案内板、説明板、標柱など延べ213基を設置したほか、史跡のまちガイドブックを作成しております。  その後も随時整備を進めておりますが、議員ご指摘のようにまだ未整備の史跡等もありますので、これは専門家の意見などを聞きながら、重要度、緊急度を勘案して整備を検討してまいりたいと考えております。  次の隣接市町との連携のことでございます。またそして次年度はどうするんだというご質問でございますが、今回のDCにつきましては、観光に対する市民への意識づけであり、あくまでも本市におけるきっかけづくりと考えております。当然、今後につなげていかなければ意味がないものと思っております。  さらに、広域的な取り組みといたしましては、去る11月3日にいきいきプラザを会場に開催された「みちのくおとぎ民話フェスタ」などはまさに広域連携の成果であり、現在、白石市、七ヶ宿町、山形県南陽市、高畠町で構成しております国道113号観光推進協議会を初めとした各種協議会での緊密な連携を図りながら、今後も広域的な事業を推進してまいりたいと思っております。  また、仙台・宮城デスティネーションキャンペーン推進協議会では、ポストDCの方向性として、仙台・宮城DCの理念と成果を踏襲し、将来的に安定した観光宣伝活動を行うための新組織の立ち上げを検討しているところであり、本市といたしましてもこの新組織に参画し、近隣市・町とも連携を図りながら宮城県と一体となった観光客誘致活動を展開してまいりたいと考えております。  このDCを通しての課題は今後どのように生かしていこうと思っているかという問いでございますが、今回のDCで多くの観光客においでいただいたこと、そして何よりも関係団体や市民とのネットワークが構築されたことなど、確実に成果は上がっていると認識をしております。しかし、その反面、多数の観光客に来白いただいたことで接客や対応等で新たな課題が見えた部分もございますので、本キャンペーンを検証しながら本市にとって望ましい観光のあり方について検討し、その結果を今後に生かしながら観光客の誘致に努めてまいりたいと考えております。以上です。 7 ◯佐藤英雄議長 18番制野敬一議員。 8 ◯18番(制野敬一議員) 市長の答弁で、大体内容的には私どもの意図するものは伝わってまいりました。  今議会の冒頭で市長が観光事業について、わいわいトーク等でも皆さんのご意見を聞きながら、さらに観光事業を推し進めていくんだというようなお話もあったように記憶しております。これも計画的にですね、わいわいトーク等も、これは観光のみならず市政全般のお話し合いになると思うんですけれども、多くの皆さん方のご意見も聞いていただきたいと、このように考えております。もう1点、現在、市民モニター制度、各地区で各階層の皆さん方市民モニター制で委嘱をされていると思うんですけれども、その皆さん方にもこの観光事業についていろいろな角度でご質問等というんですか、例えば観光客の視点に立ってこの白石を見た場合、どこがどんなことが不足しているんだというようなことをお聞きするというのも大変効果があるんじゃないかと。  先ほど市長が答弁されました、観光客からのいろいろなお話は謙虚に受けとめて、それをいろいろ改善しながらやっていくという姿と同時に、白石市民も観光客になったようなつもりで、この辺はやっぱり足りないなとかこの辺はこういうのが必要だなという、そんなご意見を聞く機会をぜひ設けてほしいという私の提案なんですけれども、その点について確認をしながら私の質問を終わりたいと思います。 9 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 10 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  今議員にお話しいただいたように、市民の方々のご意見を聞くというのは本当に大切なことだと思っておりますので、今後もそれは続けていきたいと思っております。できれば、市民が観光客というよりも、自分のまちを知っていただきたい。自分の地域を知っていただきたい。自分の地域にどんな宝があるか、どのようにそれを生かせるかというのが今後の課題なのかなと思っています。  「おもてなしの心」という一つのフレーズは、簡単な言葉かもしれませんけれども、物すごくこの観光という面では大きなウエートを占めることでございますので、今後、関係機関とともにこのおもてなしの心を持続しながら白石市の魅力を十二分にアピールしていきたいと思っております。以上です。 11 ◯佐藤英雄議長 次に、5番沼倉啓介議員。    〔5番沼倉啓介議員登壇〕 12 ◯5番(沼倉啓介議員) ただいま議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従いお尋ねをいたします。  市長は今議会の冒頭のあいさつの中で、2期目の市政執行に当たっての基本的枠組みについて三つの柱から成る考えを示されました。それらの中で特に地域医療の確立について表明されていますが、今、目に見える形で市民が抱いている不安事の最たるものとして横たわっていることは、紛れもなく公立刈田綜合病院に関することであることは衆目の一致が図られることであると存じます。先日の本会議の中でも質疑の中で同項目の論議がなされているところでありますが、視点を若干異にすると思われることから質問を実施させていただくことといたしましたので、ご了承を願いたいと存じます。  過半の質疑の中で、公立刈田綜合病院に関して市民の命を守るとりでであると定義づけられました。申すまでもなく、地域医療の確立の達成にはそのことなくして物事の進捗はできないと思われますし、本市にとってもこれらの事柄の解決は不可避なものとして存在していると思われることから、それらに当たろうとする意欲の表明は、ある意味、市民にとって安堵感と感謝の念が沸き上がる取り組みではなかろうかと思われるところであります。しかし、それらに対する論議は申すまでもなく、公立刈田綜合病院の運営主体である白石市外二町組合に組合議会が存していることから、それらの所管事項に抵触する論議をここでお願いをいたすつもりはありません。それらを踏まえながらお願いしていきたいと存じます。  市長は当組合の管理者就任あいさつの中で、白石市の行政課題は山積しており、最優先で対応しなければならないのは刈田病院を守ることと考えるとされました。また、それらの中で当病院を非常事態にあると位置づけ、それらの事態に対処するに当たっては短期的対応中長期的対応の必要性を述べられ、ともに早急な資金繰りの必要性があるとされています。先般の質疑を通じても、とりでを守るためには強力な支援が必要である旨の答弁がなされていることから、当院の置かれている現状を容易に推測できるものであります。  ならば、現時点において、当院のありようについてどのような現状説明が組合の方より本市に寄せられているのか、お聞かせをいただきたいと存じます。  これら公立刈田綜合病院は、医師の辞職等に端を発した物事の発生以来、試行錯誤を繰り返しながら進まれ、議会としても議長以下全員の方々でさまざまな取り組みを通じ対応がなされていることから、発生当初の事柄に関してはうかがい知ることを可能としながらも、それらがなかなか水平飛行に至る状況に達しているのかいないのかさえも認識できないでいるというのも、現実として横たわっております。  まばらと言っても過言でない外来患者の数、病棟閉鎖、看護体制の確立の困難さ、困難をきわめている医師の招聘等、あえぎながら進まれているらしいといった事柄が聞こえてくる昨今ではありますが、確たる裏はとれていません。しかし、関係者の方々の血のにじむような努力が傾注されている。これまた話として聞こえており、言及に尽くせないほどの敬意の念に浸ってもいます。  過半の質疑の中でも、さまざまな経営改革とともに改革プランの策定に向け進まれているとされました。「それらの実現によって再生の足音が聞こえてくるのかな」との期待感と、それに呼応するように「やはり大丈夫なのかな」の不安が交錯しているのも事実だと思います。  従来とは異なるほどの協力体制の必要の存在があるのかないのか。突然巨額と言える支援が提案され、「これは組合議会で詳細の論議を」などは、本市の市民の方々に対し説明責任が果たせないものであることは言うに及ばないことであります。  そのような事態が到来しないことを願いつつも、現段階において構成市町の議員として、それらの問題に対する理解に立った議事録に記載されるがごとくの議論の必要性を、平時なら別ではありますが、かくのごとき状態においてはその必要性を強く感じてなりませんが、いかがお考えですか。  公立刈田綜合病院を中心にした地域医療の確立には賛同さえせよ、異論を唱える余地など持ち合わせてはいません。それらを再生するためには、思い切った協力体制の必要性も十分理解できるものであります。しかし、それらに対する対応は、それらに至る過程ときっちりとした現状認識の把握、確固たる再生プログラムの存在が不可欠な物事であることは衆目の一致が図られるところであると信じております。  市民が当院に対しどのような診療を求めているかの動向も把握していただきながら、構成市町の首長として当組合に対しそれらの手順などについてどのような対応を求めていくご所存か、お示しをいただきたいと存じます。 13 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 14 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  まず、根本的なものは昨日山田議員にお答えしたとおりでございます。その中で、組合の一員としてのことはということであれば、今現在、1カ月に1回程度で行っている、共通認識を図るための正副管理者、また院長、看護部長の定期的な集まりを今後もしっかり続けていくということ。また、先ほど来議員からもお話が出ました市民の命を守るとりでとしての強力な支援というのは、これは必要であると。今何よりも必要であると痛感をしているところでございます。  議員の皆様におかれましても、地域医療を守る議員の会が結成されております。できればよきアドバイスをいただいて、ともにこの刈田病院を守るよき方向をご支援いただくことをお願いを申し上げます。以上でございます。 15 ◯佐藤英雄議長 5番沼倉啓介議員。 16 ◯5番(沼倉啓介議員) まず、基本的な考え方、強力な財政支援は必要であると、これはよくわかります。その強力な財政支援を支出する本市の一般会計からの持ち出しというものが一つの形としてあらわれていると。その支出したお金を組合がどう使うか、それは組合議会でお話をして論議をしていくと。こちらが支出する金額というのが妥当かどうかを議論するのは本市の議会であると。  そうした場合に、例えば強力な支援が必要だという形のものが今位置づけられているとすれば、その裏となる根拠の数字あるいは根拠の考え方をこの21名いる同僚議員に対してどのような形で説明するのか、お聞かせをいただきたい。 17 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 18 ◯風間康静市長 昨日も答弁させていただきましたけれども、先ほど言った改革プランの中に経営の効率化による収支計画、これをもとに、当然のごとくそういう場合は全員協議会を開いて、皆さんの方に説明させていただきながらご理解をいただくのが当たり前だと思っております。  さらに、白石の議会というのは一市二町組合に出ている議員の方々と勉強会も進めているというのは聞いております。これも物すごくすばらしいことであり、認識を一にしているのかなと思っております。ぜひともそういうときにはしっかりと議員の皆様方に市長としてお話はさせていただきます。以上です。 19 ◯佐藤英雄議長 5番沼倉昭啓介議員。 20 ◯5番(沼倉啓介議員) 昔も今もこの白石外二町組合と白石市の議会のかかわり方というのは、何かあると議会の方に問題提起を飛ばすというような、いい慣例か悪い慣例か私わかりませんが、それは平時のときだったら問題ないと思うんです。いわゆる刈田病院の建設の元利償還金は、これは構成市町で負担すると。その中で白石は86.7%の負担はしますよと。これは約束ですからいたし方ないと思うんですね。ただ、このように刈田病院が冷え込んでいる状況下において、例えば従来の出資金負担金、補助金で済まない場合、それは白石の一般会計からの持ち出しという形になると。それは恐らく1,000万、2,000万の単位ではなかろうかという形で推測されるんですが、これはあくまでも推測の域ですから。  そうした場合に、随時ですね、当初とかそういう形でなくて随時こういう議会があったときに、こうだという形のものを提案をなされて、だからこのぐらい必要なんだという形のものを提案されなければ、例えばここから病院議員が派遣されて病院議会を構成しているわけですが、実質的にはその白石市からの持ち出しの金というのは白石市の議会で議決するわけですから、その議員の方々がどうだという形のものよりも、この21人の同僚の議員の皆様にこうだという形のものをお話しするのが私は本筋ではないのかなと。そして、正当に可決して支出した金をどう使うか、それは病院議員でやっていただくと。これが段階じゃないでしょうか。違いますか。  それを、きっちりこの裏づけでもってこういう形でやるんだよという提案をしていただかないと、それが否決されたら、その金は白石外二町組合には行かないんですよ。______________________________________そこら辺も踏まえてきっちり筋論でいっていただかないと、緊急時には対応できないのかなという感じで私は思っているんですが、いかがでしょうか。 21 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 22 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  議員がおっしゃったのは本当にまさしくそのとおりでございます。当然のごとく、まずは白石市から一般会計で出す場合には皆さんの議決をいただかなければならないということ。それを一市二町組合の方にお伝えするということが重要になってきます。  ですから、先ほど来からお話ししていますとおり、ここで必要となれば、やはり皆さん方にしっかりと説明をさせていただいてご理解をいただく、これが手順だと思っています。それから一市二町組合の方にというのが手順だと思っています。まさしく間違いございません。以上でございます。 23 ◯佐藤英雄議長 次に、2番管野恭子議員。    〔2番管野恭子議員登壇〕 24 ◯2番(管野恭子議員) 2番、公明党の管野恭子でございます。  最初に、医学生修学資金貸付制度の設置についてお尋ねいたします。  本市外二町で運営する公立刈田綜合病院は、長年にわたり仙南地域の医療の灯台としてその役割を担い、特にこの白石市においては、市民にとって生命・安全のよりどころとして重要な位置を保ってまいりました。ところが、昨年から医師数が激減。補充したくも、全国的医師不足から困難な状態。このまま進行すると最悪の事態を招きかねないと危惧するものであります。管理者であられる市長を初め、関係者の方々も心を痛め、努力を重ねておられることと思います。  一たん医師不足になると補充は大変難しいことは本市のみならず全国的な課題と言え、国も全体的にシステムの見直しに入らねばならないということで、先日は、医学部の定員が平成21年度、20年度より693名増の8,486名になる旨が報道されておりました。  このような中、医師確保の可能性が高く見込まれる一定年数の勤務を条件に、償還金免除の医学生修学資金貸付制度をスタートさせる自治体がふえております。  先日、新潟県糸魚川市のその模様が新聞に掲載されておりました。担当課に問い合わせたところ、実施の背景には、自治体病院ではないが、2病院のうち、医師が14名から10名に減り1病院が閉鎖に至り、大変な危機感を持ちこの制度を今年度からスタートさせ、全国の医科大学を対象に通知し募集したところ、1名予定のところ2名が応募。面談の上、2名に毎月30万円を6年間貸し付け、医師免許取得後は、貸付期間の1.5倍、最低でも9年間、臨床研修も含めてとおっしゃっておりましたが、勤務すれば返済免除という条件を付しているとのことでした。  福島県の南相馬市では、230床の自治体病院が平成16年度に18名の医師が現在12名に減り、非常事態宣言を行い、市独自で医師を育てるということで昨年7月から本制度をスタート。現在2名の修学生がおりますとのことでした。  宮城県内の栗原市では平成18年度にスタート、現在7名の修学生。ここは入学前に一時金760万円を上限に貸し付けるもので、募集説明には白石高校にも伺いましたとのこと。驚きました。また、登米市においても平成19年度から行い、現在5名の制度利用者がいるとのことでした。  直近の医師不足対策にはなりませんが、近い将来高い確率で自治体の病院勤務が可能となる手段として、また、医学生定員増加で本市内に医師を目指す未来っ子もふえることも考えられます。そのような方々の夢の実現の一助にもなり、希望の制度になると私は考えます。  市長はこのたび2期目をスタートされましたが、その重点政策の一つとして地域医療を守るためにということで、公立刈田綜合病院の医師不足に対して全力で取り組むというお話もありました。ぜひ本市におきましてもこの医学生修学資金貸付制度を設置し、平成21年度から医師確保の事業のスタートを検討すべきと考えますが、見解を伺います。  次に、妊婦健診拡大についてお尋ねいたします。  本市妊婦健診は、地方財政措置されている5回無料のほか本市持ち出し分の5回分の補助と、県内においては当健診の充実度は高いものがあります。  ことし10月30日、新たな生活対策に関する政府・与党会議、経済対策関係閣僚会議合同会議において、妊婦健診無料をこれまでの5回から9回ふやし14回にする旨が決定されました。この9回分については、国庫負担2分の1は明確であり、残りの2分の1は市町村の負担になることが考えられます。第2次補正予算案に盛り込まれておりますが、早ければ今年度からスタートし、平成22年度までの限定つきのものとなっております。  大変に高い生命の危険を有する妊婦の方々、そして新しく生まれてくる生命を守るために、本市においてもぜひ14回無料の実施を検討すべきと考えますが、見解を伺います。  最後に、中学校におけるディベートの積極的導入実施についてお尋ねいたします。  ことし8月29日の読売新聞に次のような記事が掲載されておりました。第13回全国中学・高校ディベート選手権大会(ディベート甲子園)が8月9日から11日まで東京文京区の東洋大学で開かれた。地区予選を勝ち抜いた中学24校、高校32校が「知の格闘技」にしのぎを削ったとありました。大会ルールとして、1チーム原則4人で、あらかじめ定められた特定の論題について賛成・反対の立場に分かれ、制限時間内に主張を述べ合う。賛成・反対どちらに立つかは試合前の抽選などで決める。意見を補強するため資料を引用することもできる。勝敗は、3人または5人の審判が多数決で決めるとありました。  このように、あるテーマのもと賛成派・反対派に分かれて討論することをディベートと呼び、近年教育現場に導入され、生徒が国際的に通用する力を身につけるようにする学校がふえております。  このディベートの教育効果について、全国教室ディベート連盟の常任理事であり千葉大学の藤川大祐准教授は、話す・読む・書くという基本的な言葉の力を鍛えることができる。大勢の前で自分の意見を述べることで表現力が磨かれ、何より意欲的に勉強に励むようになる。また、論題について必要なデータ、文献を探し出し、より説得力あるものにまとめようとするところに見識が深まる機会になる。さらに、筋道を立て、必要な情報とそうでないものを分類することで取捨選択力がつき、論理力が培われ、はんらんする情報に翻弄されなくなると述べておられました。  今回、ディベート甲子園での論題は「日本は中学生以下の携帯電話の使用を禁止すべきである。是か非か」でありました。昨年、ことしと大会2連覇、5度の優勝校である東京の創価中学校の教師に、このディベートを行った結果、どのような効果が生まれているかを伺ってみました。この中学校では、中学2年の授業とクラブ活動と二本立てで行っているとのこと。中学生は正義感が強く白黒をはっきり決めたがる年代であるが、賛成・反対の双方の立場で考えることから、物事を複眼的にとらえられるようになる。また、社会のさまざまなことを論題にするので社会性が培われる。もちろん表現力も豊かになると語っておられました。  さまざまな効果が期待できるディベートですが、これらのことからいじめ減少に対しても効果があるのではないかと考えます。また、ディベート導入の最大の効果は、崩れない基礎力が養われることにより、社会に出た際、困難に負けずに人生勝利の要因になっていくのではないかと考えます。  教育の目的は子供たちの幸福にあるという視点からするならば、本市中学校においても積極的に実施検討すべきと考えますが、見解を伺います。以上でございます。 25 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 26 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  今議員のお話ししたまず医学生修学資金の貸付制度、これは宮城県でも行っており、各市町村の方でも行っているというのは承知をしております。  本制度を公立刈田綜合病院の将来にわたる医師招聘策として有効であるとは考えております。ただ、実施する場合、財政負担の問題もありますから、これは組合病院としての刈田病院を運営する蔵王町、七ヶ宿町とも協議をしながら、一市二町組合として導入の可能性について検討をしていければと考えております。  なお、医師不足の現状というのは本当に県内自治体病院においても深刻な状況でありますので、今、宮城県市長会を通して、医師、看護師等の人員確保を含めた地域医療及び自治体病院の経営安定化策の充実についてということで、国、また県に対して強く要望しているところでございます。  2点目の妊婦健診の拡大でございますが、本市でも子育て支援に力を入れており、今年度国で5回の無料化を進める以前の平成19年度より、赤ちゃん誕生応援事業として、県内市町村に先駆けて妊婦健診の10回について助成を実施しております。今年度は、さらに国の示した5回の無料化に市独自の助成5回を加え、1回の妊娠について6万7,530円と費用の約半額強の助成を実施しているところでございます。  現在、国では第2次補正予算の中で、平成21年2月から平成22年度中までの26カ月分を、5回について今までどおり地方財政措置、残り9回について新たな国庫補助事業を創設し、国と市町村で2分の1ずつ負担する案を示しております。既に市で負担しております財源に新たに国の補助金が加わるということで、国の方針が固まり次第、14回無料化を実施するよう検討してまいります。以上でございます。 27 ◯佐藤英雄議長 高橋教育長。    〔高橋昌教育長登壇〕 28 ◯高橋昌教育長 私の方から中学校におけるディベートの積極的導入についてお答え申し上げたいと思います。
     このディベートというのは、今、管野議員がおっしゃいましたとおり適切な訳がないんですね。討論とか討議とか、あるいは賛成・反対双方に分かれてやる討論会とか、その場その場でいろいろな訳がなされておりますが、私は、論理的に思考して論理的に表現する能力の開発という形でとらえております。事実と意見を分けながら結論を先に話をして、そして自分の主張とか意見を理由をつけながら述べていく。ずばり本質を突く。この話し方の手法というのは、私も、今からの子供たち、特に国際社会に生きていく子供たちにとっては大変大事な力ではないかなと押さえております。  新しい学習指導要領が21年度から移行措置で始まります。その中にも、知識とか技能ばかりではなくて、思考力、判断力、そして表現力も育成の大きな課題だとなってまいりました。この表現力の育成ということも国の方でも認めましたので、徐々に学校現場の中にもこれが浸透していくのではないかと思っております。  私は、今の段階でその必要性は認めます。いろいろ大分変わりますので、授業の一環としてやれるのはまず差し当たって国語の教科かなと考えておりますし、あるいはホームルーム等の活用をしながら、でき得るところからこのような形の話し合いの力を養成していただくように考えております。以上でございます。 29 ◯佐藤英雄議長 2番管野恭子議員。 30 ◯2番(管野恭子議員) まず、最初に質問しました医学生修学資金貸付制度、検討という前向きな姿勢を伺うことができ本当にうれしく思います。いつ一市二町が集まって検討なされるか、その時期あたりをお聞かせいただきたいと思います。  2点目に、妊婦健診、14回無料とさすが白石市だなと思いました。この後、22年度で終了してしまうんですが、その後をどうするかということなんですが、国でまだ措置してくれると大変ありがたいんですが、万が一そういかない場合、本市としまして14回から10回に戻すかどうなのかということをお聞きしたいと思います。  それと、ディベートのことだったんですが、本当に教員の方々お忙しいと思います。いろいろな中でいろいろなことが入ってくると大変かと思うんですけれども、ぜひ今教育長がおっしゃったような観点でもって前進させていただければ大変ありがたいと思います。  できれば、進んだ段階で、白石あたりでディベート大会白石版みたいなのをやっていただけることも視野に入れていただければありがたいななどとも考えますが、いかがでございましょうか。以上でございます。 31 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 32 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  まず1点目でございますが、いつかというのは、月1回の、またいろいろな正副管理者、また院長と看護部長などとの話し合いの中でも議題にはさせていただきたいと思っております。  2点目の妊婦健診。これは国の方が5回出すか出さないかという問題でございますので、国の動向を見据えて検討してまいりますけれども、現在の時点では、なかった場合は10回そのままという形にとらせていただきたいと思っております。以上です。 33 ◯佐藤英雄議長 高橋教育長。    〔高橋昌教育長登壇〕 34 ◯高橋昌教育長 ディベートの白石大会のようなものも開催できないかという中でございますが、今から始まるというか、どの学校においてもその必要性は感じてはおりますが、やはり読み書き等の基本的なことを定着させながら、全教科を通して、全教科の中での言語活動の充実を図る中で、このようなディベートの精神を生かした議論の深め方を学習させたいと思っております。今後の課題とさせていただきたいと思っております。以上です。 35 ◯佐藤英雄議長 2番管野恭子議員。 36 ◯2番(管野恭子議員) 2点目の妊婦健診、2年間過ぎたらあとどうなるか。10回に戻すというお話があったんですが、財政的なことも考えればそれもいたし方のないことなのかなと思うんですが、14回まで無料になっていて、戻されると非常に関係者の方々は悲しまれるのではないかと思いますが、その点についてはどのようにお考えでございましょうか、お願いします。 37 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 38 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  その時点になりましたら、総合的に財政も踏まえて判断をいたして結論を出していきたいと思っております。以上でございます。 39 ◯佐藤英雄議長 次に、1番沼倉昭仁議員。    〔1番沼倉昭仁議員登壇〕 40 ◯1番(沼倉昭仁議員) 通告に従いまして、中小企業振興策、中小企業地域資源活用プログラムの2項目についてお尋ねいたします。  まず初めに、中小企業振興策についてお伺いいたします。  私は、これまでの白石の産業政策は企業誘致型に偏っていたのではないかと感じております。市内には、ものづくりの基盤を守り、発展を担ってきた技術ある中小企業が数多く残されております。そのため、それら中小企業の技術を継承し、事業の存続を図るような内発型の支援によって白石の地域力を高めることこそが、企業誘致を成功させるためにもまず第一に考えるべきではないかと思っております。  残念ながら、この白石においても倒産、夜逃げといった悲惨な例も身近な話となってしまいました。中小の事業者は、一般的に規模も小さく、人的余裕もなく、情報も不足しており、目の前の仕事に追われてじっくりと立ちどまって考える時間もない。惰性と言ってしまうと少し厳しいかもしれませんが、どうしても日々の業務に追われた経営になり、結果として非常に厳しい状況に追い込まれております。  そうした中で、市会議員になる以前から、地域経済の基盤となる中小企業対策こそが重要であり、どうすれば活気を取り戻すことができるのか、懸命に考えてまいりました。さまざまな業種ごとのアンケート結果を調べたり、実際に仕事の現場に入って直接お話を聞かせてもらうなどしてくる中で、事業者の方から出てくる声は大きく二つに集約されることに気づきました。  まず一つ目には、お金の工面、資金繰りの問題。これはもうよく言われることだと思います。次の二つ目、実は私自身、この二つ目がポイントになると思っているのですが、「何かいい話はないか」。これはもう単純な話で、皆様も聞きなれた言葉だと思いますが、私が注目するのはこの「何かいい話はないか」といった声についてです。  これは、ある意味、あいさつ言葉にもなっている聞きなれた言葉で簡単に聞き流してしまいがちですが、実はこの「何かいい話はないか」といった声の中にこそ、今の日本の中小企業が抱える大きな課題が隠されているように思います。  この言葉を言いかえてみますと、厳しい経営環境において新たなビジネスチャンスにつながるちょっとしたヒント、アドバイスはないか。自分の持っている技術、製品、サービスを高く売っていくよい方法はないものか。他の事業者と連携協力するよい機会はないか。つまり、自分が進める事業の経営内容について適切なコンサルティングを受けたいといった心の声が置きかえられて、「何かいい話はないか」になっているのだと私は考えます。  そのため行政は、単なる資金需要にこたえる助成・優遇・保護政策だけではなく、本質的な部分として経営を強くする、その改善につなげるサポート、いわゆる経営のコンサルティングに力を入れるべきであり、今こそ質の高いコンサルティングを受けられる環境整備に積極的に取り組むことこそが必須のポイントになると考えております。  今、宮城県でこのような経営革新を進めるためのコンサルティング業務を引き受ける代表的な機関としては、中小企業振興公社(みやぎ産業振興機構)があります。この組織は、利用者の立場に立ったワンストップ体制の確立を目指し、全国区で活躍するコーディネーターを数多く抱えながら、販路の確保や市場に裏打ちされた経営戦略など、営業支援を積極的に標榜する県内唯一の機関として全国から高い評価を集めております。さらに、既存の中小企業だけではなく誘致企業との連携支援も行い、いかに誘致企業と地元企業とがパートナーを組んでビジネスができるのか、地域の再建に徹底して取り組み、成果を上げてきております。  白石の誘致企業への聞き取り調査によれば、白石市内の地元企業との連携がさらに進み、誘致企業が近場で資材調達を望んだ場合、白石の地元企業がそれに対応できれば、誘致企業にとっても、資材調達にかかるスピードが速くなり、白石市で操業するインセンティブも高くなると言われております。しかし残念ながら、白石市ではこのような地元の声、コンサルティングを十分に活用し切れていないのが実情のようであります。  ただ、私自身、実際に産業振興機構の現場にも行き、担当の方と話をさせていただく中で、これまで以上にもっと積極的にコンサルティング業務を拡張していきたいといった思いのあることは伝わってきました。しかし、現状では、その思いと、それを実行していくための地元白石市との連携が余りにも乖離していることが大きな課題であると思われます。  そこで、市長にお伺いいたします。  まず、本市では、数十年来、景気動向調査が行われ、市内企業の動向について調査・分析がなされるとともに、最近では企業訪問などを通じて地元企業の実態把握にも努められているようですが、その取り組みを通じて把握される白石市の中小企業の抱える課題にはどのようなものがあるのか、また、その課題に対し本市としてどのように対応しているのか、お聞かせください。  さらに、質の高いコンサルティングを受けられる環境を整備するために今後どのような取り組みを検討されているのか、市長の所見をお聞かせ願います。  次に、中小企業地域資源活用プログラムについてお伺いいたします。  昨年3月、中小企業振興策の目玉と位置づけられる、各地域の強みである地域資源を活用するための中小企業地域資源活用プログラムが創設されました。テーマは「よそ者も入って、地域の宝を磨きます」。農産品、技術、観光、伝統文化など、地域には経済の活性化につながる多くの「宝の山」が眠っております。しかし、そこに住む人たちにはなかなか見えないのが難点というわけで、地域経済を支える中小企業の経営者らがみずから足元を見直し、地域の強みとなる地域資源を掘り起こし、磨きをかける。  ここで地域資源の定義は、地域の中小企業が有効に活用できる素材で知名度のあるものとして、地域の農産品、観光資源、産地の技術、文化財など幅広く想定されており、地域におけるさまざまな知恵と工夫が試されているとも言えます。  この地域資源を活用した新事業を支援する意義は、地域間の格差が背景にあります。特にアメリカのサブプライムローン問題に端を発する世界同時不況により、地方の経済は極めて深刻な状況に陥っており、大都市圏の経済に依存しない自立型の経済構造への転換が急務となっております。そのため、価格競争に巻き込まれない新しいサービス・商品づくりなど地域ごとの工夫が求められており、そのための一つの素材が地域にあるすぐれた地域資源であります。これをいかに第三者の手もかりながら地域の熱意によって磨き上げるのか。  しかしながら、中小企業には、商品の開発や販路の開拓などに必要なノウハウや資金を確保することが難しく、地域全体で資源の価値を再発見し、新しい取り組みを始める動きが起きにくいといった課題がありました。  こうした現状を国は昨年から力強く後押ししております。この地域資源活用プログラムは、マーケティングなどに精通したいわゆる「よそ者」、専門家によるアドバイスも行うほか、資金・税制面においても地域の底上げにつながる総合的な支援策を強化することで、今、このプログラムを活用しながら売り込みを図ろうとする地域がふえてきております。  このプログラムは、地域外の市場をねらった新商品の開発・事業化に対する支援、また、地域資源の価値を向上させる新しい取り組みのための支援を二つの大きな柱としております。企画段階のサポートから始まり、販売に結びつける出口戦略までを支援する売れる商品づくりのプログラムとして、製品段階から販売まで手厚く支援するスキームのもとに、新商品の開発やブランド化を5年間で1,000件創出することを目指しております。  このプログラムに基づき宮城県が国に対して申請を行っていた基本構想が、昨年の8月に国に認定されました。現在、この基本構想に基づいて国に認定された宮城県の産品は7件。県南では丸森町の牛乳を使った食べても太りにくい低カロリースイーツが認定を受け、全国に売り込みを図ろうとしております。  白石市でも、今回、温麺、和紙、白石城、武家屋敷、小原・鎌先温泉などを中心として、31の資源が地域資源として特定されております。このことを受けて、今後、白石の地元企業の方々による地域資源を活用した新規事業の策定や、国の認定を受けるための申請が可能となるわけであります。  地方分権の推進により他の市町村との地域間競争が一層激化することが予想される中で、白石市がこうした地域間競争や産地間競争に遅れをとらない、また勝ち抜くためにも、産地の技術、農産品、観光資源といった地域の特色ある資源を有効活用し、新規事業を掘り起こす事業者を発掘しながら、活力ある地域づくりに向けて第三者の手もかりながら全市を挙げて取り組むことが求められていると考えます。  そこで、お尋ねをいたします。  まず、地場産業の振興を図るために商品のブランドの確立、販路の開拓、技術の伝承への対策が必要でありますが、地場産品の付加価値を高め販路を拡大するために、これまでにどのような体制のもとにいかなる対策がなされたのか、お伺いいたします。  さらに、この地域資源活用プログラムは、使い方次第では、現在、白石市が目指している地域資源のブランド化をさらに補強するものと考えますが、このような多彩な支援プログラムを今後どのように活用していこうとしているのか、市長の所見をお聞かせ願います。 41 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 42 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  まず、中小企業の振興策についてでございますが、現在、議員からもお話ありましたとおり企業訪問、また商工会議所などとの意見交換によりまして企業のニーズの把握に努めているところでありますが、中小企業の置かれている環境は、現時点の世界的な金融危機の深刻化や株式、為替市場の大きな変動、さらには原材料価格高騰などによって景気の先行きに不透明感が見られ、非常に厳しい状況であると認識をしております。  市といたしましても、中小企業からの相談に応じ公的制度融資についての説明などを行っております。しかし、市の窓口のみでは相談ニーズに対応できない案件もございますので、その際には専門家による的確なアドバイスが受けられるようにと思い、身近な中小企業相談窓口としての商工会議所や中小企業経営の総合的サポートを行っている財団法人みやぎ産業振興機構などを経営相談窓口として紹介しているところであります。  今後とも、商工会議所等関係機関との緊密な連携のもとに経営コンサルティングの環境整備を図りながら、中小企業へのサポートを行ってまいりたいと考えております。  次に、中小企業地域資源活用プログラムについてでございますが、本市におきましても地場産品の販路拡大や付加価値等を高めるための方策として、これまで全日本こけしコンクールを開催したり、白石藩倶楽部(ふぁんくらぶ)、まるごとうーめんまつりの実施、さらには、本市も加盟する仙南地域地場産業振興協議会に依頼して、仇討ちまんじゅうなどの新商品に係るパッケージデザインを無料で行うなどのさまざまな支援を行っているところでございます。また、農業の活性化については、平成7年に柿の里構想を策定して、柿の里の造成、遊休農地の柿畑への転換等拡大を行いながら、柿加工品として新商品も開発されるなど成果を上げているところでございます。  本プログラムの活用についてでございますが、本制度は、地域資源を活用して新規性の高い新商品開発等に取り組む中小企業等に対し、試作品開発、デザイン改良、展示会出展等を支援するために創設された国の事業であります。本市においては、地域産業資源として農林水産物が11件、鉱工業品12件、文化財、自然の風景、温泉などの観光資源として8件の合計31件が県の基本構想に組み込まれたところでございます。  本市といたしましても本制度に基づく事業の展開を強く望んでいるところであり、制度のPRや事業実施主体の掘り起こしに努めてまいりたいと思っております。  また、地域資源のブランド化と販路拡大を図るためには、農林水産業と商業、工業等の産業間の連携を強化し、相乗効果を発揮していくことが地域経済活性化を図るための重要なポイントと思われますので、今後とも本事業の展開とあわせて農商工連携のための取り組みを推進してまいりたいと考えております。以上です。 43 ◯佐藤英雄議長 1番沼倉昭仁議員。 44 ◯1番(沼倉昭仁議員) 基本的な考え方についてお答えいただきましたが、再度市長に確認をいたしたいと思います。  産業振興に精力的に取り組まれている首長の方々にお聞きいたしますと、多くの方々は、トップセールスが重要、しかも大企業の本社もうでをするのではなく、中小企業も含めた地元企業の声をよく聞いて、きちんとそれにこたえていく行政の姿勢が大切であり、その上でフォローアップをしっかりと行っていくことが一番のかぎになるとおっしゃっておりました。そうして評判を積み重ねていくことによって、結果として新しい企業誘致に結びついているのだと言われました。  そのために必要なものは、産業振興の基本計画、産業振興マスタープランであります。本気になってやるんだという、その位置づけを明確にはっきりさせることが私は必要だと思っております。  特に地元企業の要望として一番多いのはワンストップサービスであります。企業の要望をたらい回しにしないという行政トップの姿勢が組織の隅々にまでしっかりと行き届いているのかどうか。そのため、例えば部門間を横断して連携できる産業振興の連絡会などを立ち上げて、そこに意欲のある経営者や専門家にも集まっていただき、一緒になって産業振興のマスタープラン・重点政策をつくる。また、新設される企業立地推進室の窓口に企業診断士などを配置するなどして、相談窓口の強化を図る。また、複数の担当官を設置して企業訪問などによる現場レベルでの情報収集に努める。さらに、国や県の多角的な支援プログラムを活用しながら、白石独自のワンストップ体制を提供できる体制を整える。  このように市民にもわかりやすい具体的で思い切った政策を今こそ打ち出すべきときと考えますが、いかがでございましょうか。 45 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 46 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  本当に今議員のお話のとおりでございます。ですから、企業立地推進室を4月から機構改革でつくって、そこを窓口としていろいろなところとの連携を図るための一元化を図りたいという思いでございます。  先日、実はまた先ほど出てまいりましたみやぎ産業振興機構の副理事長と意見交換をさせていただきまして、現在、仙南地域においては宮城県大河原の合同庁舎を会場として同機構の相談を実施しているという中で、同機構に対しまして、白石を会場として中小企業向けの各種相談の開催について要請などをしております。今後も引き続き中小企業のサポート環境を整備していく中でこの施策を進めていきたい。  先ほど来出ました「何かいい話はないか」という話の中で、ぜひともこういう話を議員の方から企業の方にお伝えいただくといい話になるのではないかなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。以上です。 47 ◯佐藤英雄議長 1番沼倉昭仁議員。 48 ◯1番(沼倉昭仁議員) 先ほどのご答弁では企業訪問などを通じて地元企業の情報収集に努めているということでありましたが、例えば全国に先駆けて中小企業振興条例を制定した墨田区では、いまだに担当課の職員の方々が区内の企業を年に少なくとも1人10件から20件回っている、こういう話を伺いました。こうして直接意見交換をしながらいろいろなニーズを聞いてくる、それを施策に反映しているそうであります。  そこで、例えば白石の地元企業にはこういう技術、部品をつくっている会社があるから、このたび新たに仙台北部工業団地に誘致されます自動車会社に売り込みをかけることができないのか、こういうことがトップセールスの役割ではないかと考えます。中小企業振興公社もそのあっせんを精力的に行っております。そこで、白石市におきましても、専門の担当官を置いて企業訪問を精力的に行いながら地元企業の情報を集めることが、企業誘致にとっても一番重要ではないかと考えるわけであります。  そこで、今後、国や県のいわゆる「よそ者」とも連携しながら、市長みずから先頭に立ち、このような具体的で実効性のあるノウハウを取り入れる考えがおありかどうか、その決意を再度お聞かせ願います。 49 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 50 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  今、企業立地に対しては本当に議員がお話ししているとおりでございます。ですから、今、先ほど来申した企業立地推進室、それとともに、現在は観光課の職員がいろいろな人の意見を聞きながら、企業の方にも回りながら動いております。特に商工会議所関係との連携を深めることがまず一つ大きいことかなと。そこにある工業部会なり商業部会の方々との接点を持ちながらさまざまな人の意見を聞きながら、中小企業を含めた企業への一つのサポートをしていくように今後も努力をしてまいりたいと思っております。どんどんいろいろな意見がありましたらお知らせいただくことをお願い申し上げたいと思います。以上でございます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 51 ◯佐藤英雄議長 本日の日程はこれで終了いたしました。  なお、あす19日に本会議を開き、委員長報告等を行う予定であります。  本日はこれにて散会いたします。  ご苦労さまでした。      午前11時12分散会  地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する  白石市議会 議 長  佐 藤 英 雄        議 員  沼 倉 昭 仁        議 員  鈴 木 康 弘 Copyright © Shiroishi City Assembly Minutes, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...